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『親が脳卒中になったとき
家族が最初に読む本』

BOOK

書籍『親が脳卒中になったとき 家族が最初に読む本』の表紙

倒れたその日から退院後の暮らしまで。離れて暮らす家族の心得と過ごし方

理学療法士 二出川龍が、脳卒中で倒れた方のご家族に向けて書いた1冊です。紙の本とKindle版があります。

ボタンを押すとAmazonの商品ページが開きます。価格と在庫はAmazonの表示をご覧ください。

この本は、倒れたご本人ではなく、そのご家族に向けて書きました

その電話は、たいてい突然かかってきます。

仕事の最中だったかもしれません。出張先だったかもしれません。何でもない週末の朝、洗濯機を回しながら、だったかもしれません。

電話を切ったあと、頭の中が真っ白なまま、財布とスマートフォンだけをつかんで病院へ向かった。そこから先は、よく分からないまま同意書にサインをして、医師から一気に説明を受けて、気づけば何日かが過ぎている。

そういう数日を過ごされた方のために書いた本です。

ご本人が読む本ではありません。倒れた方の隣で、それでも「誰かが何とかしなければ」と動き出した方に向けています。

そして、離れて暮らしている方のことも、はじめから読者に入れて書きました。遠くにいると、できることが少ないように思えます。実際には、遠くにいる人だから届く支え方があります。それも本文に書いています。

この本がお伝えするのは、4つです

  • いま、親御さんの体の中で何が起きているのか
  • これから、どう回復していくのか。世間で言われるほど、もう手遅れでは決してないということ
  • 入院から退院までの慌ただしい時期に、いまできること。医師への質問のしかたから、介護保険の手続き、きょうだいとの役割分担まで
  • 家に戻ってからの暮らしをどう支えるか。とりわけ、毎日そばで支えることになる「もう一方の親御さん」をどう支えるか

この4つを軸にしながら、見落とされがちな、けれど大切なことも書いています。お金と制度のほどき方。手足のまひとは違う、目に見えない後遺症の正体。そして何より、支えるあなた自身が倒れないための知恵です。

これは、医学の教科書でも、制度の解説書でもありません。専門用語は、できるだけ使いません。使うときは、必ずやさしい言葉に置きかえています。

どこから開いてもかまいません

最初から順番に読み通す必要はありません。いま気になるところだけ開けば、それでいいように作りました。

本編は7章です。「こんなときに、この章を開いてください」という形で並べます。

第1章 いま、何が起きているのか

倒れた直後で、何が起きているのか分からないとき

脳卒中という言葉の、ざっくりの地図。まひとはどういう状態なのか。倒れた直後、体の中で起きていること。急性期の混乱(せん妄)に、あわてないこと。

そして、ご家族がいちばん聞きたい「治りますか」に、医師がなぜはっきり答えないのか。その理由も書いています。この節は、下で全文をお読みいただけます。

もう一度倒れることが心配なときに、何を見ておけばよいか。前ぶれのサインの覚え方も、この章です。

第2章 回復に「ここまで」の線はない

「半年を過ぎたら、もう良くならない」と言われたとき

その半年という線は、親御さんの体が決めた線ではありません。制度の側にある、事務的な区切りです。

坂道がゆるやかになることと、道が終わることは、別のことです。脳に、傷ついていない別の場所が仕事を肩代わりしていく力があること。その道は、使うことでしか太くならないこと。

そして、比べる相手を「倒れる前の親御さん」から「昨日の親御さん」に変えること。ご家族がやりがちな3つの落とし穴も、この章にまとめています。

第3章 入院中に、あなたがすること

あの数週間で、後悔を残したくないとき

キーパーソンの決め方。医療相談室のソーシャルワーカーという味方の使い方。医師の説明を聞き逃さないための準備と、聞いておきたい5つの質問。

回復期リハビリ病院への移り方と、選び方。退院前カンファレンスには必ず出ること。きょうだいでの役割分担。そして、遠くにいる人にできること。

第4章 介護保険と、お金の手続き

お金のことが心配で、何から手をつければいいか分からないとき

高額療養費制度。介護保険の申請は、順を追って。要介護度の見方。ケアマネジャーという退院後の伴走者。障害年金。身体障害者手帳。医療費控除。介護休業と傷病手当金。

いつ、何を申請するかを一枚にまとめた表を入れています。制度が多すぎて動けないときは、この表だけ見てください。

第5章 家に戻ってからの暮らしを支える

退院してきて、家での毎日が始まったとき

家を安全な味方にする。食事と飲み込み。水分。薬を確実に飲む工夫。入浴、排泄、移動。一日にリズムを作る。在宅サービスの選び方。

そして、「危ないからやめて」を「どうしたら、安全にできるかな」に変えること。心配から出る言葉が、ご本人にどう届いているか。ここは、ご家族にしかできない部分です。

退院してからの最初の1週間に何をするかも、日を追って書いています。

第6章 見えない後遺症を知っておく

「親が、前と人が変わった」と感じているとき

高次脳機能障害という、見えない後遺症のこと。覚えられない、集中できない。言葉がうまく使えない。片側を見落とす。段取りが立てられない。感情があふれる。

やる気が出ないのは、なまけではありません。この章で、いちばんお伝えしたいところです。

見えない疲れに気づいてあげること。そして、見えないからこそ、まわりに誤解されるということ。

第7章 あなた自身と、家族を守る

支えているあなたが、もう限界に近いと感じているとき

この章は、親御さんのための章ではありません。あなたのための章です。

あなたも、傷ついている当事者です。罪悪感をそっと手放すこと。共倒れのサインを見逃さないこと。休むことは、サボることではないこと。

もう一方の親御さんを気にかけること。きょうだいでもめないために。親が支援を拒むとき。仕事と介護の両立。同じ立場の仲間とつながること。

そして最後に、完璧を目指さなくていい、ということ。

巻末に、そのまま使えるものを付けました

やさしい用語ミニ辞典病院で飛び交う言葉は、やさしく短く。五十音順ではなく、関わりの深いものどうしをまとめてあります
コピーして使える実用ツール集(8点)医師と相談室に聞くことリスト/説明の記録シート/お薬チェック表/本人情報まとめシート/家族の役割分担と連絡網/お金の手続きチェックリスト/退院前の確認リスト/相談先メモ
よくあるご質問(全44問)各章の終わりに置いています。「きょうだいと意見が合いません」「自分の家庭を優先する自分が嫌になります」など、聞きにくいことほど拾いました

試し読み

第1章から、1節をそのまま載せます。文体と距離感が、これでだいたい伝わると思います。

あなたが今いちばん不安な「治りますか」について

ご家族はどうしても、医師に「先生、治りますか」と聞きたくなります。そして医師の答えは、「今の時点では、はっきりとは分かりません」になることが、多いはずです。

これは、医師が不誠実だからでも、見放しているからでもありません。脳卒中後の回復は、発症から半年、一年、二年と、ゆっくり進んでいくからです。今この瞬間に、何年も先までの線を引ける人は、世界中のどこにもいません。

むしろ、正直な医師ほど、安易に「治りますよ」とは言わないものです。その慎重さは、信頼してよいしるしです。だから、半年で結論を出さず、季節を一周してから振り返る。そのくらいの心づもりでいるだけで、気持ちが、ずいぶん楽になります。

聞き方を少し変えてみるのもひとつの方法です。「治りますか」のかわりに、「今、いちばん伸ばせそうなところは、どこですか」「家では、何に気をつければいいですか」。こう尋ねると、医師も具体的に答えやすく、あなたにも、次の一手が見えてきます。

出どころ:第1章「あなたが今いちばん不安な『治りますか』について」全文。省略も足しもしていません。

紙とKindle、どちらでも読めます

どちらにも良いところがあるので、両方書いておきます。

紙の本A5判・195ページ・322グラム

  • 書き込めます。病院で聞いたこと、担当の方の名前、次に確認すること。余白に直接メモできます
  • 巻末のツール集は、そのままコピーして持ち歩けます
  • 親御さんに、そのまま渡せます。ご本人が読める状態になったとき、手渡せるのは紙のほうです
  • きょうだいで回し読みするときも、紙のほうが早いと思います
紙の本を買う(Amazon)

Kindle版197ページ相当

  • いま、すぐ読めます。病院の廊下のベンチでも、久しぶりに泊まる実家の布団の中でも
  • 文字を大きくできます。支える側のご家族にも、目が疲れている方が多くいらっしゃいます
  • 検索できます。「ケアマネジャー」「高額療養費」と入れれば、その箇所にすぐ飛べます
  • スマートフォンだけで読めるので、アプリを入れるほかに用意するものはありません
Kindle版を買う(Amazon)

急いでいる方にはKindle、これから長く付き合う方には紙、というのが正直なところです。両方お持ちの方もいらっしゃいます。

ただ、この本に書けないことが1つあります

あなたの親御さんの歩きが、いま、どこで止まっているのか。これは本には書けません。

本に書けるのは、多くの方に共通することまでです。その方の足首なのか、体の向きなのか、目線なのか、一歩を出す前のわずかな怖さなのか。それは、歩いているところを見て、はじめて言えることです。

ですから、本を読んでも分からないことが残ります。そこは正直にお伝えしておきます。

そのぶん、まずは言葉で聞いていただける場所を無料で用意しています。次にまとめました。

本を買わなくても、読めるもの・聞けるものがあります

本をお求めいただかなくても、受け取っていただけるものが3つあります。どれも無料です。

1. LINEのAI相談(無料)

いちばん近い入口です。友だち登録をしていただければ、そのまま送っていただけます。二出川の臨床知見をもとにしたAIが、24時間いつでもお返事します。

「玄関の段差でいつも止まるのですが、何を見ればいいですか」
「デイケアには行っているのですが、これでいいのでしょうか」
「本人に何と言えばいいのか分かりません」

歩きのことでも、ご家族のことでも構いません。「こんなこと聞いていいのかな」という小さな迷いこそ、遠慮なく送ってください。ご家族だけのご相談も、大歓迎です。

LINEのAIに相談する(無料)

2. ブログ

歩きのことは、その都度書いています。

親御さんの歩きで気になっている場所があれば、そこだけ探して読んでください。

ブログを読む

3. YouTube

文字を読むのがしんどい日もあると思います。そういう日は、こちらを。

YouTubeを見る

著者から

理学療法士 二出川 龍

二出川龍(にでがわ・りょう)と申します。理学療法士です。

四半世紀にわたって、脳卒中のあとの体と向き合ってきました。のべ3万5000件を超える臨床のなかで、たくさんのご本人と、その隣にいるご家族に出会ってきました。

その中で、いつも感じることがあります。脳卒中は、倒れたご本人だけの出来事では、決してないということです。そのまわりには必ず、突然のことに立ちすくみながら、それでも動き出した方がいらっしゃいました。倒れた方を照らす光の、すぐ後ろで、誰にも気づかれずに踏ん張っている人たち。

本を書いたのは、その方たちに向けてです。

最後に、いちばんお伝えしたいことを書いておきます。

すべてを完璧にやろうとしなくて、大丈夫です。
あなたが心折れずに、今日という一日を終えられたら、それで100点です。

長い道のりになります。でも、一人で歩く道では、ありません。

本のこと

書名親が脳卒中になったとき 家族が最初に読む本
副題倒れたその日から退院後の暮らしまで。離れて暮らす家族の心得と過ごし方
著者二出川龍(理学療法士・NIDE脳卒中リハコンサルティング主宰)
発売日2026年7月5日
紙の本A5判・195ページ・322グラム
Kindle版197ページ相当
ISBN-13979-8185674321(紙の本)

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