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脳卒中の後遺症で頑張りすぎない介護 ― 家族のメンタルを守る工夫

  • 執筆者の写真: 株式会社 MARUHA  MEDICAL
    株式会社 MARUHA MEDICAL
  • 9月3日
  • 読了時間: 6分

更新日:9月12日

脳卒中の後遺症で頑張りすぎない介護 ― 家族のメンタルを守る工夫

脳卒中の後遺症を持つ方を在宅で介護していると、多くのご家族がこう思います。


「もっと助けてあげなきゃ」「私が頑張れば、この人はよくなるかもしれない」


その思い自体はとても尊いものです。しかし介護は1日や2日で終わるものではなく、何ヶ月、何年と続く長期戦です。


最初から全力で取り組むと、心身ともに疲れ果ててしまい、最悪の場合「介護うつ」や「介護離職」につながることもあります。


私自身、理学療法士として数多くの在宅リハビリに関わってきました。


そこで強く感じるのは、「頑張りすぎないこと」が結果的に本人の回復にも家族の幸せにもつながるということです。


この記事では、現場で見てきた実例を交えながら「頑張りすぎない介護のコツ」をお伝えします。


「できるADL」と「しているADL」を見極める


ADLとは何か?


ADLとは「Activities of Daily Living(=日常生活動作)」の略です。

着替え、食事、トイレ、入浴、移動など、人が生活を送るうえで必要な基本的な動作を指します。


リハビリの現場ではよく、次の2つを区別します。

  • できるADL:本来は自分でできる動作

  • しているADL:実際に生活の中でやっている動作


差が大きいと負担が増える


例えば、本人は本来「立ち上がり」ができるのに、家族が毎回腕を引っ張って起こしてしまうケースがあります。


この場合、「できるADL」と「しているADL」の間に差が生まれ、結果的に 本人の力が発揮されず、介護が必要な場面が増えてしまうのです。


まず大切なのは、「本当はどこまでできるのか」を家族が正しく理解すること

そして「できることを生活の中でしてもらう」ように意識することです。


寝たきり、閉じこもりを防ぐことが最大の介護負担軽減策

寝たきり、閉じこもりを防ぐことが最大の介護負担軽減策

寝たきりになると…


在宅介護で最も避けたいのは「寝たきり」になることです。

寝たきりになると…

  • 関節が固まって動かしづらくなる

  • 筋力が落ちて、さらに動けなくなる

  • 褥瘡(床ずれ)ができやすくなる

  • 家族が体を持ち上げたり、体位変換をする負担が大幅に増える


つまり、寝たきりは本人にとっても家族にとっても大きなマイナスなのです。



「閉じこもり」と「引きこもり」の違い


在宅介護では「閉じこもり」や「引きこもり」という言葉も出てきます。似ていますが実は違います。

  • 閉じこもり:外出の機会が減り、生活が家の中だけで完結してしまう状態

  • 引きこもり:社会的な交流を避け、人との関わりを絶つ状態


閉じこもりは体の衰えを、引きこもりは心の孤立を招きます。どちらも結果的に介護負担を重くします。


家族にできることは「やりがい」を見つけ「小さな外出のきっかけ」を作ること。


玄関先に一緒に出る、庭の花を見る、孫を門まで見送る、近所を少し散歩する、地域の会合に顔を出す、在籍していたソフトボールチームの試合を応援するなど、小さな一歩が寝たきり、閉じこもり予防につながります。



「手を出しすぎない」ことが自立を守る


看護・介護とリハビリの違い

  • 看護や介護の視点では、安心・安楽を優先し「手を差し伸べる」ことが正解になる場面がある

  • リハビリの視点では、本人の力を引き出すために「できるところまでは本人に任せる」ことが正解になる場面が多い


この2つは一見矛盾しているようですが、どちらも正解です。


例えで考えると…

  • ラグビー:看護はフォワードのようにスクラムを組んで体を支え、リハビリはバックスのようにトライを狙う

  • 野球:看護は守備で確実に失点を防ぎ、リハビリは攻撃で点を取りに行く

  • 車:看護はブレーキ、リハビリはアクセル。どちらも揃って初めて安全に前へ進める


大切なのは「バランスをとること」です。


「放置」ではなく「自立を促す関わり」


「手を出しすぎない」と聞くと、「放っておくの?」と思われがちですが、それは誤解です。

ここで大切なのは、ネグレクト(放置・虐待)ではなく、自立を促す関わりです。


具体例

  • 立ち上がり : 「手を引く」のではなく、「お辞儀するように頭を前に倒してみて」と声をかける

  • 食事 : スプーンを口を運ぶのではなく、スプーンを持てるように準備して声をかけてあげる


このように、「本人ができることを生活の中で実際にしてもらう」ことが自立につながり、結果的に家族の介護負担を減らします。


介護は例えるならマラソン ― 力の配分が大切

介護は例えるならマラソン ― 力の配分が大切

介護は100メートル走ではなく、42.195キロのフルマラソンのようなものです。

最初から全力疾走してしまうと、必ずどこかで息切れします。


私の経験上、家族の力は3〜4割程度に抑えるのがちょうど良いと感じています。

「精一杯やる」よりも「無理なく続ける」。その姿勢が本人のためにも家族のためにもなります。


公的サービスを積極的に利用する


介護は「家族がすべて抱え込むもの」ではありません。

  • 訪問リハビリ

  • 訪問看護

  • デイサービス

  • デイケア

  • 訪問介護

  • インフォーマルサービス


こうした介護保険サービスや地域支援を利用することで、家族の負担は確実に軽くなります。


サービスを使うことは「甘え」ではなく「賢い介護の戦略」です。


専門職と一緒に暮らしをデザインする


脳卒中後の回復には大きな個人差があります。

  • 歩けるようになる方もいれば、車椅子生活になる方もいます

  • 言葉が出にくいままの方もいます


だからこそ、ベテランの理学療法士や作業療法士と一緒に暮らしを考えることが大切です。


在宅を熟知したリハビリの専門職は「できるADL」と「しているADL」を増やすコツ、「介助を減らす環境調整」など、家族だけでは気づかない視点を提供してくれます。


ケアマネジャーに相談してベテラン療法士を探してみましょう。


まとめ

  • 「できるADL」と「しているADL」の差を埋めることが介護負担軽減につながる

  • 寝たきり・閉じこもりを防ぐことが最も大切

  • 看護・介護とリハビリはブレーキとアクセルのように補い合う存在

  • 介護はマラソン。3〜4割の力で続けることが秘訣

  • 公的サービスや専門職を積極的に活用することで、家族のメンタルも守れる


家族が元気でいることこそが、本人の暮らしを支える最大の力になるのです。



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