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「もう、疲れた…」脳卒中リハビリのやる気が出ない日に、そっと寄り添う心の処方箋

  • 執筆者の写真: 株式会社 MARUHA  MEDICAL
    株式会社 MARUHA MEDICAL
  • 10月12日
  • 読了時間: 10分
「もう、疲れた…」脳卒中リハビリのやる気が出ない日に、そっと寄り添う心の処方箋

はじめに:心が動かない、そんな日のあなたへ

リハビリは、長い道のりです。


退院した直後は「これから頑張るぞ」と意気込んでいたけれど、毎日同じことの繰り返しのようで、目に見える変化も少なくなってきた。


そんな時、ふっと心が動かなくなる瞬間が訪れます。


「リハビリを頑張りたい気持ちはあるのに、どうしてもやる気が出ない…」

「家族のためにも良くならなきゃ、と頭では分かっているのに、体が動かない…」


そんな日に、ご自身を「怠けている」「気持ちが弱い」なんて、責めてしまってはいませんか?


もし、そう感じているのなら、まず一番に私がお伝えしたいことがあります。


「やる気が出ないのは、決してあなたのせいではないかもしれない」ということです。


この記事は、「気合を入れろ」「根性を出せ」というお話ではありません。


なぜあなたの心が疲れてしまうのか、その理由を一緒に紐解きながら、無理なく、そして自然と「もう一度、やってみようかな」と思えるようになるための、少し変わった心の処方箋をお届けしたいと思います。


第1章:「やる気が出ない」の、あまり語られない2つの“本当の理由”

やる気が出ない時、私たちはつい「自分の心の持ちよう」に原因を求めてしまいがちです。


しかし、一人の専門家として長年多くの患者さんと向き合ってきた私の視点から見ると、そこにはあまり語られてこなかった、2つの大きな理由が隠されています。


理由1:そもそも「毎日継続できる」のは、ごく一部の才能であるという事実

少し、病気のこととは離れて考えてみましょう。


例えば、健康な人でも「毎日筋トレをしよう」「毎日日記をつけよう」と決意して、それを1年以上続けられる人が、一体どれくらいいるでしょうか。


ある調査では、何かを毎日コツコツと継続できる人は、100人いても10人に満たない、と言われています。


つまり、もともと「継続する力」というのは、非常に稀な才能なのです。


ほとんどの人は、気分が乗らない日もあれば、三日坊主で終わってしまうこともある。


それが、ごく普通の人間なのです。


ですから、リハビリのやる気が出ない日があったとしても、それは特別なことではありません。


「ああ、今の自分は、多くの人と同じように、少しお休みが必要なんだな」と、まずはご自身を客観的に、そして優しく受け止めてあげてください。


理由2:脳卒中という病気が、直接「やる気」を奪ってしまうことがあるという事実

そして、もう一つ、さらに重要な理由があります。


それは、脳卒中という病気そのものが、あなたの「やる気」を生み出す脳の部分に、直接ダメージを与えてしまうことがある、という医学的な事実です。


これは「高次脳機能障害」の一つで、「意欲・発動性の低下」と呼ばれる症状です。


ご本人は「やらなければ」と思っていても、脳からの「さあ、始めよう」という指令そのものが出にくくなってしまう。


それは、足が麻痺して動かしにくいことと、根本的には同じなのです。決して「甘え」や「怠け」ではありません。


以前、会社を経営されていたAさんという方がいました。


エネルギッシュで、倒れる前は一日16時間働くことも厭わない方でした。


そんな彼が、リハビリになると全くやる気が出ないと、ご自身を責めていました。


「昔の自分はどこへ行ったんだ」と。


しかし、ご本人とご家族にこの症状について丁寧にご説明したところ、Aさんの表情からふっと力が抜け、「そうか、これも病気の影響だったのか」と涙されたのです。


原因が分かったことで、ご家族も「頑張って」と追い詰めるのではなく、「どうすれば一歩踏み出しやすいか」と一緒に考える方向に切り替わりました。


もともとの性質と、この病気による症状が重なると、ご本人の力だけではどうしようもないことがあります。


だからこそ、ご家族やパートナー、そして私たち専門家の、根気強い、そして理解あるサポートが不可欠になってくるのです。


第2章:あなたの「やる気」は、どんな形をしていますか?

第2章:あなたの「やる気」は、どんな形をしていますか?

「やる気」というと、私たちはつい、目に見えない炎のような、漠然としたエネルギーを想像してしまいます。


しかし、リハビリにおける「やる気」は、もっと具体的で、温かい形をしています。


「やる気が出ない」のではありません。「〇〇をするための、やる気が出ない」のです。その「〇〇」には、どんな言葉が入るでしょうか。


「もう一度、自分の足で歩けるようになりたい」

「誰の手も借りずに、自分でお風呂に入れるようになりたい」

「会社の同僚が待つ、職場に復帰したい」

「昔のように、庭の草木をいじりたい」

「生まれたばかりの孫を、この手で抱っこしたい」


そう、リハビリにおける「やる気」の正体とは、ご本人の中にある、切実で、かけがえのない「〇〇したい」「良くなりたい」という願いそのものです。


この願いこそが、リハビリという長い旅路を照らす、最も尊い原動力であり、「やる気の種」なのです。


時には、ご本人も疲れてしまって、その種がどこにあるか分からなくなってしまうこともあります。


そんな時、ご家族の出番です。


「そういえばあなた、昔、京都の桜を見に行きたいって言ってましたね」といった、何気ない思い出話が、埋もれていた種を掘り起こすきっかけになることもあります。


ご本人、ご家族、そして私のような専門家の役割は、「やりなさい」と無理やり背中を押すことではありません。


ご本人の中にある、そのか弱く、しかし力強い「やる気の種」を、みんなで見つけ出し、それに一緒に水をやり、太陽を当て、大切に育て、大きく膨らませていくこと。


それこそが、私の本当の仕事なのだと考えています。


第3章:「三日坊主」から始める、生活に溶け込むリハビリ習慣の育て方

では、その「やる気の種」を、どうすれば具体的な「行動」という芽に変えていけるのでしょうか。


「自主トレメニューです。毎日50回、3セットやってください」


私は、簡単にはそう言いません。


なぜなら、先ほどお話ししたように、それが続かないことを知っているからです。


ここで、多くの方が知らない、しかし「良くなる人」が例外なく実践している、リハビリの本当のコツをお話しします。


■リハビリの極意は「一気にたくさん」より「少量でも高頻度」

脳に新しい動きを効率よく覚えさせるには、一度にこなす量や回数よりも、「繰り返し思い出す頻度」が圧倒的に重要です。


では、どうすれば無理なく頻度を増やせるのか?


答えは、「生活習慣の中に、リハビリを溶け込ませる」ことです。

これは、私が「もったいなくて、本当はただでは教えたくない」と思っているほどの(笑)、非常に効果的な技術です。


いくつか、その具体例をご紹介しましょう。

トイレの帰りに、ほんの少しだけ…

人は日中、5回から10回ほどトイレに行きます。


もし、あなたがトイレを利用できる方なら、これは絶好のリハビリチャンスです。


トイレに行ったその帰りに、必ず「壁などに手をついて、片足立ちを左右10秒ずつ」だけやってみる。たったこれだけです。


しかし、これだけで、1日に最大10セットの、極めて質の高いバランストレーニングが、あなたの生活に自動的に組み込まれるのです。


ベッドから起きる時に、ほんの少しだけ…

朝起きて、ベッドから車椅子に移る、その前に。

必ず「背もたれなしで、ベッドの端に5分間座る」練習をします。


その間にテレビを見たり、ご家族と「今日の天気はいいね」等たわいのない会話をしたりする。


たったこれだけですが、毎日続けることで、着替えや食事に必要な体幹と持久力が、確実に養われていきます。


このように、歯磨きやお風呂と同じように、「〇〇をしたら、△△をする」と、生活のポイントとセットにしてしまうのです。


「さあ、リハビリをやるぞ!」と意気込む必要はありません。

いつの間にか、やっている。それが理想です。


■「三日坊主」を、最初の目標にしてみる

この「生活に溶け込むリハビリ」を、今度は習慣にしていくための、逆転の発想のメソッドをお伝えします。


まず、1回だけやってみる。


今日、この記事を読んだ後、次にトイレに行った時に、片足立ちを1回だけやってみてください。


それで、今日の目標は達成です。次に「三日坊主」を目指す。

「毎日続けるぞ!」と意気込むと、心が疲れてしまいます。


そうではなく、「とりあえず、三日坊主を目指してみよう」と考えてみてください。


目標が低いと、不思議と乗り越えられるものです。


「もったいない」という気持ちを育てる。三日続けば、人間は少し欲が出ます。


「じゃあ、5日」「1週間」と、少しだけ続けてみましょう。


2週間も続いた頃には、あなたの心の中に新しい感情が芽生えているはずです。


それは、「今まで頑張ってきたのが、もったいない」という気持ちです。


これこそが、私が「努力の貯金」と呼んでいるものです。


頑張って積み重ねてきたという事実が、今度はあなたを「継続する力」に変えるのです。


それはまるで、少しずつ貯めてきた貯金箱を、壊すのが惜しくなる感覚に似ています。


この「貯金」が、あなたの「習慣力」を育ててくれます。


第4章:チームで育てる「目標の木」

第4章:チームで育てる「目標の木」

こうして「習慣力」が少しずつ育ってきたら、いよいよ次のステップです。


ご本人、ご家族、そして私のような専門家がチームとなって、具体的な目標を設定していきます。


私はよく、目標を一本の木に例えてお話しします。


木の幹(高い目標)

「もう一度、職場に復帰する」「ハワイに家族旅行に行く」といった、あなたの人生における、最も大きくて太い目標です。


太い枝(少し頑張れば届く目標)

「まずは、近所のスーパーまで一人で買い物に行けるようになる」「30分間、続けて散歩できるようになる」といった、数ヶ月単位で目指す、具体的な目標です。


葉っぱ(ごく小さな日々の目標)

「今日は、トイレの帰りに10回、片足立ちができた」「今日は、ベッドの端に6分座れた」といった、日々達成できる、具体的な行動目標です。


大切なのは、チーム全員でこの「目標の木」のイメージを共有することです。


そして、一枚一枚の「葉っぱ」の成長を、みんなで喜び合うことです。


「昨日より、ふらつかなくなったね!」「すごい!」といったご家族からの言葉や、「先週より格段に安定していますよ」という私からの客観的なフィードバック。


その一つひとつが、目標の木を育てる太陽の光や水になるのです。


日々のリハビリ(葉っぱ)が、やがて枝を伸ばし、そして太い幹を支える力になることを、みんなで信じて進んでいきます。


おわりに:あなたの「良くなりたい」という気持ちが、すべてのはじまりです

やる気とは、心の奥底から無理やり絞り出すものではありません。


あなたの中にある「〇〇したい」という小さな願いを見つけ出し、生活に溶け込む工夫で優しく育て、チームでその成長を見守っていくもの。


この記事でお伝えしたかったのは、そのことです。


もし今、この記事を読んでくださっているあなたが、長いリハビリの道のりの途中で、ひとり、途方に暮れているとしたら。


どうか、思い出してください。


「三日坊主」で、まったく問題ありません。


その三日間は、あなたの未来にとって、間違いなくプラスになっています。疲れたら、休んでいいのです。


そして、また「やってみようかな」と思えた日に、トイレの帰りに、そっと片足で立ってみてください。


あなたの「良くなりたい」というその尊い気持ちが、すべての始まりです。


その気持ちさえあれば、大丈夫。


私は、いつでもあなたの隣で、その一歩を全力でサポートします。


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