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【病態別】第2回:被殻出血|最も多い脳出血から、どうやって生活の動きを取り戻すか

  • 執筆者の写真: 株式会社 MARUHA  MEDICAL
    株式会社 MARUHA MEDICAL
  • 6 日前
  • 読了時間: 5分

はじめに:脳出血の約4割を占める被殻出血を知る

はじめに:脳出血の約4割を占める被殻出血を知る

病態別にお話しする連載の第2回目は、脳出血の中で最も発症割合が高いと言われている「被殻(ひかく)出血」です。


統計的には脳出血全体の約40パーセントから50パーセントを占めるとされており、リハビリの現場で私たちが最も多く出会う病態でもあります。


被殻という場所は脳の深いところにあり、主に運動のコントロールを司っています。


ここに出血が起きると、反対側の手足に麻痺が出たり、言葉が出にくくなったり、あるいは高次脳機能障害を併発することがあります。


  1. 医療的な事実と回復の一般的な流れ


まずは、一般的な医療の視点から見た特徴を整理します。


被殻出血の症状の重さは、出血の量によって決まります。


少量であれば保存療法が選択されますが、出血量が多く脳を強く圧迫している場合は、血腫を取り除く手術が行われることもあります。


手足の動く機能(身体の機能面)の回復については、やはり発症から3ヶ月から6ヶ月までが最も変化が出やすい時期とされています。


しかし、被殻出血においては、この機能的な回復の後に、もう一つの大きな回復の波がくることがあります。それが高次脳機能障害へのアプローチによる生活能力の向上です。


  1. 高次脳機能障害と年単位の回復路線

高次脳機能障害と年単位の回復路線

被殻出血では、しばしば高次脳機能障害を併発します。例えば、麻痺している側の空間に気づきにくくなる半側空間無視などがその代表です。


身体の動きそのもの(機能)が一定の段階で停滞したように見えても、こうした高次脳機能へのリハビリは年単位で効果が続いていきます。


例えば歩行で考えてみましょう。


当初は、麻痺している側の状況をうまく認識できず、障害物にぶつかってしまうため、安全を考慮して活動範囲を狭くせざるを得ないことが多くあります。


しかし、適切なリハビリを継続することで、脳が周囲の状況を正しく認識し、注意を配る能力が向上していきます。


すると、家の中だけでなく、車や自転車が行き交う屋外のような、多くの注意を必要とする環境でも、安全に移動できるようになります。


身体の動きそのものは変わっていなくても、情報の処理能力が熟練することで生活範囲が大きく広がる。これは、被殻出血のリハビリにおいて決して珍しくない、希望ある事実です。


  1. 被殻出血特有の動きのぎこちなさとの向き合い方


被殻は運動を滑らかにするための調整役です。


ここがダメージを受けると、手足が動くようになっても、力が入るけれどもうまく調整できないということが起こります。


病院のリハビリでは、筋力をつけるトレーニングが中心になりますが、退院後の生活で大切になってくるのは、力の抜き方とタイミングの再学習です。


麻痺した足を一生懸命に動かそうとすればするほど、余計なところに力が入ってしまい、かえって歩きにくくなることがあります。


脳が効率よく動かしていた手順を忘れてしまっている状態ですので、力任せの訓練ではなく、今の身体の状態に合わせた効率的な動かし方を脳に教え直す作業が必要です。


  1. 経験豊かな専門職を心の拠り所にする


脳出血後の生活は、期待と不安が常に隣り合わせだと思います。


特に高次脳機能障害を伴う場合、回復の実感がゆっくりであるため、不安を感じやすいかもしれません。


そんな時こそ、今のあなたの身体と脳の状態を冷静に見極め、長期的な視点で可能性を探ってくれる専門家を頼ってください。


単に運動の回数を数えるのみならず、 


・なぜその動きがぎこちないのか原因を分析できる

・注意の配り方など、目に見えない障害をどう生活動作に繋げるか知っている

・6ヶ月という数字に縛られず、年単位の回復を見据えて伴走してくれる


こうした経験を持った理学療法士と組むことによって、一度は諦めかけた屋外への外出や、広い生活範囲を取り戻すことが期待できます。


事実に基づいた次の一手を一緒に考えてくれる存在を、心の拠り所にしていただきたいと思います。


おわりに:生活はリハビリの延長線上にあります


被殻出血の回復の道のりは、一人ひとり全く違います。


身体の機能面での変化がゆっくりになったとしても、生活の中でのできる工夫は無限にあります。


特に高次脳機能が関わる場合は、時間をかけてゆっくりと、でも確実にできることを増やしていくことができます。


あなたの生活が、新しい発見に満ちた日常に変わっていくように。


私たちは、医学的な知識と現場の経験を持って、あなたの一歩を支え続けます。



執筆者

理学療法士/脳卒中リハビリアドバイザー  二出川 龍

理学療法士/脳卒中リハビリアドバイザー

二出川 龍


延べ3,5万件を超えるリハビリ実績。寝たきり・車椅子の方1,000人以上を再び歩ける状態へ。初台リハビリテーション病院では長嶋茂雄氏の脳梗塞リハビリに携わり「右手ポケットスタイル」を考案。/2000年〜理学療法士、2008年〜脳卒中専門リハ事業を運営。


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