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脳卒中リハビリとボバース法:リハビリ手法の選択肢


脳卒中リハビリとボバース法:リハビリ手法の選択肢

脳卒中を発症すると、多くの方が麻痺や高次脳機能障害などの後遺症を抱えます。そのため、リハビリテーションを通じて運動機能を回復し、生活の質(QOL)を向上させることが重要になります。


リハビリにはさまざまな技術や方法がありますが、今回はその中でも特に**ボバース法(Bobath Concept)に焦点を当て、日本のリハビリの歴史や自費リハビリとの関係性についても詳しく解説していきます。


ボバース法とは?

ボバース法は、1940年代にベルタ・ボバース(Berta Bobath)とカレル・ボバース(Karel Bobath)夫妻によって開発されたリハビリテーションの方法です。


この手法は中枢神経疾患に特化したアプローチであり、脳卒中や脳性麻痺、低酸素脳症などによる運動障害を持つ患者に適用されるものです。


ボバース法の基本的な考え方

•正常な動作を促す:麻痺のある手足や体幹を意識的に使い、日常動作の中で自然な動きを再獲得する。

•異常な筋緊張を抑制する:例えば、麻痺側の手が内側に巻き込むような動きを減らし、適切な姿勢やバランスを取れるようにする。

•動作の質を向上させる:ただ単に動くことを目標にするのではなく、スムーズで協調的な動きを身につけることを目的とする。


日本のリハビリの歴史:ICIDHからICFへ

ICIDH(国際障害分類)の時代(~2001年)

2001年以前の日本のリハビリテーションは、ICIDH(International Classification of Impairments, Disabilities, and Handicaps)に基づいて行われていました。


ICIDHの考え方では、リハビリの目的は障害を回復させ、身体機能を元に戻すことでした。

例えば、脳卒中の患者に対しては


1. 手足の麻痺や運動機能を改善することを最優先

2. 日常生活動作(ADL)の向上

3. 社会復帰を目指す


つまり、「機能回復=社会復帰」という図式のもとでリハビリが進められていました。


ボバース法はこの考え方に非常に適合する方法であり、「麻痺した手足をどのように正常な状態に戻すか」を重点的に考えたアプローチでした。


ICF(国際生活機能分類)の導入(2001年~現在)

2001年以降、WHO(世界保健機関)の方針変更により、日本のリハビリテーションもICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)に基づいた考え方へとシフトしました。


ICFでは、障害が残ったとしても、生活の中で社会参加を促すことが重要とされています。例えば


•麻痺が治らなくても、残った機能を活用して日常生活を送る方法を学ぶ

•歩行が難しくても、車椅子や補助具を使い、社会参加を促す

•福祉用具や介護サービスを活用し、自立をサポートする


この変化により、リハビリのアプローチは「手足の機能を回復させる」から「できることを増やし、社会に適応する」という方向にシフトしました。


ボバース法の利点と限界

ボバース法はICIDHの考え方に非常にマッチしたリハビリ手法であり、今でも一部のリハビリ施設や自費リハビリで活用されています。


ボバース法の利点

・麻痺側の手足や体幹を積極的に使う

・正常な運動パターンを習得できる

・個別対応が可能で、一人ひとりに合わせたリハビリができる

・異常筋緊張の改善や姿勢制御の強化に有効


ボバース法の限界

・純粋なボバース法だけでは、現代のICFリハビリの主流から外れることがある

・時間をかけて継続する必要があるため、短期間では成果が見えにくい

・保険適用のリハビリでは十分な時間を確保できないことがある


現在のボバース法の活躍と自費リハビリ

現在、ボバース法は保険適用のリハビリでは主役から遠ざかりつつありますが、その考え方は今も多くのリハビリ手法に取り入れられています。例えば


•座っている時に麻痺側の足にも体重をかける

•食事の際に麻痺側の手もテーブルに置くことで意識を高める


こういったリハビリの基本動作には、ボバース法の考え方が深く根付いています。


自費リハビリとボバース法の相性

近年、ボバース法を採用している自費リハビリ施設が増えています。

理由としては、ボバース法が「じっくりと時間をかけて、質の高い動作を回復する手法」だからです。


自費リハビリでは


•患者ごとのニーズに合わせたリハビリが可能

•保険リハビリのような時間制限がなく、じっくりと施術を受けられる

•通常の保険リハビリでは難しい細かい動作指導が可能


こうした利点があり、ボバース法との相性は抜群です。


自費リハビリとボバース法の相性

まとめ:ボバース法と自費リハビリを活用しよう

ボバース法は、脳卒中リハビリにおいて依然として有効な手法であり、特に自費リハビリとの相性が良いことがわかりました。


・「麻痺があっても、できることを増やしたい」

・「保険のリハビリでは満足できない」

・「もう少し手足を動かせるようになりたい」


このように考えている方は、ぜひ自費リハビリ施設を活用して、ボバース法を試してみることをおすすめします。


当施設でも、ボバース法の考え方を活かしたリハビリを提供していますので、ご興味のある方はぜひお問い合わせください。


今できる一歩を踏み出し、未来の生活の質を高めるために、一緒に取り組んでいきましょう!

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