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脳卒中の原因とリハビリ:予防と継続の重要性


脳卒中の原因とリハビリ:予防と継続の重要性

こんにちは。理学療法士として、多くの脳卒中患者さんと向き合ってきました。本日のテーマは「脳卒中の原因とリハビリ」です。


脳卒中は一度発症すると生活に大きな影響を与えますが、原因を理解し、適切なリハビリを継続することで生活の質を高めることができます。今日はそのポイントを詳しくお話しします。


脳卒中の主な種類と原因


脳卒中の主な種類と原因

脳卒中は大きく分けて以下の3つのタイプがあります。


1. 脳出血

脳の血管が破裂し、出血が脳を圧迫することで発症します。原因としては、高血圧や動脈硬化、血管奇形などが挙げられます。特に高血圧が長期間続くことで血管が弱くなり、脆くなった部分が破裂することがあります。血管奇形は先天的なものが多く、若い年齢で発症するケースも見られます。


2. 脳梗塞

脳の血管が詰まり、血液が流れなくなることで発症します。原因には動脈硬化、血栓、血管の細さや奇形が関係しています。動脈硬化が進むと血管内にプラークが溜まり、血流を妨げます。血栓は心臓疾患が原因で形成されることが多く、血流に乗って脳に到達し詰まりを引き起こします。


3. くも膜下出血

脳を覆う3つの膜のうち「くも膜」と「軟膜」の間で出血が起こる状態です。動脈瘤の破裂が主な原因とされています。くも膜下出血は突然激しい頭痛や嘔吐を伴い、命に関わるケースが多いため、早急な治療が必要です。これらの脳卒中は、生活習慣病と深く関係しています。特に高血圧、糖尿病、脂質異常症などがリスクを高めます。


生活習慣が引き起こす脳卒中

脳卒中のリスクを高める生活習慣として、以下が挙げられます。


食事     

炭水化物や塩分の過剰摂取は、血管に負担をかけ、動脈硬化や高血圧を引き起こします。     

  • ご飯、パン、麺類などの炭水化物の摂りすぎ     

  • しょっぱい食事や味の濃い食品の過剰摂取     

  • 油分の多い食品の摂りすぎ     


また、若い頃と同じような食生活を続けていると、基礎代謝が落ちた中高年では肥満や糖尿病を招きやすくなります。


飲酒

適量であれば問題ありませんが、過剰な飲酒は血圧を上昇させ、脳卒中のリスクを高めます。アルコールを大量に摂取する習慣があると、脳出血のリスクが特に増加します。


喫煙     

タバコは血管を硬くし、動脈硬化を進行させます。喫煙者は非喫煙者に比べて脳卒中のリスクが数倍高いとされています。タバコを止めることで、このリスクは年単位で低下していきます。


脳卒中発症後の生活習慣の改善と入院中の変化


脳卒中発症後の生活習慣の改善と入院中の変化

脳卒中を発症した場合、入院中に生活習慣の大幅な改善が図られます。


  • 食事管理:栄養士の指導のもと、適切な食事量とバランスが提供されます。栄養素を計算した食事を続けることで、体重が適正化される方がほとんどです。 

  • 禁酒・禁煙:病院環境では飲酒や喫煙が制限され、自然と改善されることが多いです。 


その結果、多くの患者さんは血圧や血糖値も安定して退院します。しかし、重要なのは退院後にこれを継続できるかです。退院後の生活で再発リスクを管理するためには、患者さん自身の努力と環境のサポートが欠かせません。


脳卒中の退院後のリハビリと課題

退院後は介護保険を利用してリハビリを続けることが一般的です。ただし、介護保険で提供されるリハビリは週に2~3時間程度であり、改善を目指すには限られた時間で効率的に行う必要があります。 


また、自主トレーニングの継続が非常に重要です。統計では、退院後に自主練習を継続できる患者さんはわずか6%程度とされています。


特に糖尿病のある方は「自己管理が苦手」とされる傾向があり、リハビリの継続がさらに難しくなる場合があります。糖尿病は脳卒中リスクをさらに高めるため、注意が必要です。 


脳卒中の自費リハビリが果たす役割

ここで自費リハビリが重要な選択肢となります。自費リハビリでは、以下のような支援が可能です。


  • 頻度を増やしたリハビリ:保険リハビリの不足分を補うため、週に複数回のリハビリを実施できます。 

  • 個別対応:患者さんの目標に合わせた練習(例:エレベーターやエスカレーターの利用練習、人混みでの移動など)。 

  • 継続サポート:自主トレーニングの指導や、生活習慣改善のアドバイスを通じて継続を支援します。 


入院中に改善された生活習慣を維持しながら、リハビリを進めることで、再発リスクを減らし、より良い生活を取り戻すことが期待できます。 


脳卒中を予防し、リハビリで生活を支える

脳卒中を完全に防ぐことは難しいですが、リスクを減らすための生活習慣の見直しは誰でも取り組むことができます。


また、発症後はリハビリを継続し、自費リハビリを含めた支援を活用することで、再発防止と生活の質の向上を目指せます。  生活を楽しみながら、自分の身体をいたわり、大切にしていきましょう。今日の内容が皆さんの健康管理に役立つことを願っています。 


自費リハビリに関するご相談は、お気軽にどうぞ。お待ちしています! 


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