脳卒中後、歩けるようになるまでどれくらい?
- 株式会社 MARUHA MEDICAL
- 7月31日
- 読了時間: 7分
更新日:8月9日

歩行再獲得の目安とリハビリの考え方
脳卒中を患ってから、また歩けるようになるにはどれくらいかかるのか。
これは多くの患者さんやご家族が不安に思うテーマの一つです。
実際には、すぐに歩けるようになる人もいれば、何ヶ月もかかってやっと一歩が出る人もいます。
今回は、歩けるようになるまでの目安とリハビリの進め方を、体の回復状態に応じて整理してみたいと思います。
再獲得とは何か
リハビリの現場では「歩けるようになる」ことを、再獲得という言葉で表現することがあります。
これは、かつてできていた機能を再び自分の力で獲得するという意味です。
脳卒中を発症した直後から、寝返りや起き上がり、立ち上がり、座るなどの基本動作を通じて、すでに歩行再獲得に向けたトレーニングは始まっています。
ただし、実際にまた歩けるようになるかどうかは、麻痺の程度や体力、脳の損傷部位、そして日々のリハビリの質と量によって大きく変わってきます。
歩けるようになるまでの目安(ブロンストロームステージ別)
ブロンストロームステージとは、脳卒中後の運動麻痺の回復段階を示す6段階の評価スケールです。
歩行再開の目安を考える際、このステージをひとつの参考にすることができます。
ブロンストロームステージⅠ〜Ⅱの場合
この段階では、ほとんど自発的な動きが見られません。
装具をつけても、自力での歩行はかなり困難であり、まずは坐位保持や立位の練習から始めていくことが一般的です。
移動手段としては車椅子が中心になり、歩行を目標にするよりも、日常生活の中で安全に過ごすための体づくりを優先します。
ただし、稀ではありますが、装具の適切な使用と日々の訓練によって、少しずつ見守り歩行に近づく方もいます。
ブロンストロームステージⅢ〜Ⅳの場合
この段階になると、麻痺側の筋肉が徐々に動き始め、自分の意志で動かせる範囲が少しずつ広がってきます。
ただし、動きにはまだぎこちなさが残り、バランスの崩れや恐怖心も強く出ることが多いため、慎重な支援が必要です。
一般的には、発症から6ヶ月から1年程度をかけて、自宅内での歩行再獲得を目指す方が多く、介助付きの歩行や見守り歩行から、自立歩行へと段階的に進んでいく流れが多く見られます。
ブロンストロームステージⅤ〜Ⅵの場合
比較的運動のコントロールがしやすく、体の反応も素早くなってくる段階です。
このステージにある方の多くは、発症後3ヶ月程度で屋内歩行レベルを獲得し、屋外歩行に向けたリハビリ内容へ移行するケースが多く見られます。
ここで重要なのは、家の中での歩行ができるようになることが、第1段階としてその人の社会生活を支える基盤になるということです。
屋内歩行が安定することで、次は屋外への一歩が見えてきます。
歩行支援の種類とその目安

歩けるようになったと言っても、その内容はさまざまです。大きく分けると次のような段階があります。
・介助歩行(誰かに体を支えてもらう必要がある)
・見守り歩行(誰かが近くにいれば歩ける)
・自立歩行(誰の助けもなく歩ける)
たとえ歩いているように見えても、まだ誰かが近くにいないと不安、という状態であれば、それは「見守り歩行」と呼び、完全に自立しているとは言えません。
こうした細かい違いも、リハビリの進行や今後の生活設計にとって非常に重要です。
高次脳機能障害が歩行再獲得に影響するケースも
脳卒中によって起こるもう一つの重要な障害が、高次脳機能障害です。とくに注意したいのが「失行」と「半側空間無視(空間失認)」です。
失行とは、体が動くのに使い方がわからなくなってしまう状態で、リハビリで歩く練習をしていても、思うように足を運べなかったり、装具の付け方が理解できなかったりすることがあります。
半側空間無視は、周囲の空間を正しく認識できない状態で、右や左の物にぶつかる、段差に気づかないなど、歩行に直接的な危険を及ぼします。
このような症状がある場合、移動能力の再獲得には時間がかかることがあります。高次脳機能障害は2年から5年程度の時間をかけて、緩やかに改善していくケースもあります。
ただし、すべてが「脳の機能の改善」を待たなければならないわけではありません。
体幹や下肢の筋力を十分に鍛え、テーブルや壁にぶつかっても転ばないような身のこなしを手に入れることで、現実的な生活上の安全性を確保する方法もあります。
ステージだけでは語れない「装具使用」の判断
一般的に、ステージが高くなれば装具は不要になると思われがちですが、実際にはそうとは限りません。
例えば、ステージⅤで自宅内は歩ける状態でも、屋外や速歩き、小走りなどを目指すとなると、足首を安定させる装具があった方が圧倒的に動きやすいということはよくあります。
特に地面の不整や傾斜、駅の構内など、歩行に負荷がかかる場面では、「自立した日常の質を高める道具」として装具が活躍します。
つまり、ステージが上がったからといって、必ずしも装具を卒業しなければならないわけではありません。
自費リハビリだからこそできる、一歩先の歩行支援

歩行の再獲得には、麻痺の程度だけでなく、環境や心理面、そして支える人の経験値も大きく関係します。
保険内のリハビリでは、制度上の制約や支援体制の限界から、すべての方に「オーダーメイドの支援」を十分に提供するのは難しい場面もあります。
特に、生活期における在宅でのリハビリでは、限られた時間の中で、多くの利用者に対応しなければならない現実もあります。
一方で、自費リハビリでは、
・時間にゆとりをもって、じっくりと評価や練習に取り組むことができる
・その人の生活環境や目標に合わせた個別支援がしやすい
・経験豊富なスタッフが継続して関わることにより、細やかな変化を見逃さず、きめ細かく対応できる
といった利点があります。
私たちは、これまで3万回を超える脳卒中患者さんとの関わりの中で蓄積してきた経験をもとに、それぞれの状態・目標に合わせた“その人らしい歩行”の再獲得を支援しています。
標準的なマニュアルだけでは届かない、「現場で培った知恵」と「本人の想いに寄り添った工夫」を組み合わせることで、たとえ麻痺が残っていても、“その人らしい前進”を一緒に支えていくことが私たちの役割です。
まとめ:歩行再獲得に悩んでいる方へ
脳卒中後の歩行再獲得は、単に「歩けるかどうか」だけで語れるものではありません。
どの段階を目指すか、どこをゴールにするかは、その人の生活背景や希望によっても変わってきます。
歩行はゴールではなく、生活を取り戻すためのスタートライン。
だからこそ、リハビリの方針も、その人の状況や目標に合わせて柔軟に考える必要があります。
装具の活用も、高次脳機能障害への理解も、そして自費リハビリの活用も、すべては「その人らしい生活」の再構築のためにあります。
もし、「退院したけど、まだ歩くのが不安」「もっと自由に歩けるようになりたい」と感じている方がいれば、ぜひ一度、【訪問リハビリセンター東京】の自費リハビリをご相談ください。
理学療法士として、医療・介護の枠を超えて、生活のなかでの前向きな歩行を一緒に目指していきましょう。
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