脳卒中と動脈硬化の関係とは? メカニズムと予防策、リハビリを解説
- 株式会社 MARUHA MEDICAL
- 5月7日
- 読了時間: 7分

脳卒中を経験した方やご家族の中には、「動脈硬化」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
動脈硬化は脳卒中の大きな原因の一つですが、言葉だけ聞くと難しく感じますよね。
この記事では、動脈硬化のメカニズム(しくみ)と、なぜ脳卒中と深く関係しているのかを解説します。
また、脳卒中後のリハビリ期間中における生活習慣改善の重要性や、自費リハビリという視点から見た動脈硬化予防のアプローチについても紹介します。
脳卒中の再発を防ぐために、良かったら最後までお読みください。
動脈硬化とは?
動脈硬化とは、血管(動脈)が硬く狭くなってしまう状態のことです。
簡単に言えば血管の老化現象で、若いときの血管にあった柔らかさや弾力が失われ、壁がもろく硬くなるイメージです 。
血管が徐々に劣化して内側の通り道が狭くなっていくため、まるで水道管がサビや汚れで詰まって細くなるように血液の流れが悪くなります。
つまり、動脈硬化になると血管が十分に血液を運べなくなる恐れが出てくるのです。
なぜ動脈硬化が起こるのか?
動脈硬化が起こる原因にはさまざまなものがあります。
年齢を重ねることで誰でも多少は血管が硬くなりますが、それ以外にも生活習慣の影響が大きいことが分かっています。
例えば、塩分や脂肪分の多い食事、運動不足、喫煙(タバコ)などは動脈硬化を進める要因です。
また、高血圧や糖尿病といった生活習慣病を持っていると、血管が傷つきやすくなり動脈硬化がさらに悪化しやすくなります。
これらの原因により血管の内側にコレステロールなどの脂肪のかたまり(プラーク)が少しずつ溜まり、血管の内壁が厚く狭くなり血流が滞りやすくなることで動脈硬化が進行します。
動脈硬化と脳卒中の深い関係

脳卒中には大きく分けて3種類あります。
脳の血管が詰まって血液が途絶える「脳梗塞(のうこうそく)」、血管が破れて出血する「脳出血(のうしゅっけつ)」、脳を包んでいる膜の間で出血が起こる「くも膜下出血(くもまっかしゅっけつ)」です。
血管が動脈硬化で狭くなると血液の通り道が塞がれやすくなり、脳の一部に血が届かなくなることで脳梗塞を起こしやすくなります。
また、動脈硬化で弱くなった血管に高血圧などで強い圧力がかかると血管が破れ、出血を引き起こす原因になります 。
実際に、脳梗塞と脳出血、くも膜下出血の原因の一つが動脈硬化であることが知られています 。
このように動脈硬化は脳卒中と切っても切れない関係にあり、脳卒中のリスクを高める要注意な状態なのです。
動脈硬化を防ぐには
では、どうすれば動脈硬化の進行を防ぎ、脳卒中のリスクを下げることができるのでしょうか。
ポイントは日頃の生活習慣を見直すことです。
毎日の小さな工夫で血管の健康状態は大きく変わります。
以下に主な予防策をいくつか挙げます。
• バランスの良い食事
塩分や動物性脂肪を控え、野菜や魚も取り入れたバランスの良い食事を心がけましょう。
特に塩分の摂りすぎは高血圧につながり、動脈硬化を進めてしまいます。
• 適度な運動
ウォーキングやストレッチなど無理のない範囲で定期的に体を動かしましょう。
運動によって血流が促され、血管が刺激されてしなやかさを保ちやすくなるため、動脈硬化の改善が期待できます 。
• 禁煙
タバコを吸うことは動脈硬化を進める大きな原因です。喫煙されている方はこれを機に禁煙を検討しましょう。
禁煙するだけでも数年かけて血管の状態が改善し、脳卒中のリスクが下がるとされています。
• 十分な睡眠とストレス管理
睡眠不足や過度のストレスも血圧や血管の健康に影響します。
規則正しい生活リズムで十分な休息をとり、趣味やリラックスできる時間を持つなどストレスをためない工夫をしましょう。
• 持病の治療継続
高血圧症や糖尿病、高コレステロール血症などの持病がある方は、医師の指導のもと適切な治療(内服薬や食事療法など)を続けてください。
これらの病気をしっかりコントロールすることが、結果的に動脈硬化の予防につながります。
リハビリ中の生活習慣改善が重要な理由
脳卒中後のリハビリテーションでは、麻痺した手足の機能回復や歩行練習などに目が行きがちですが、同じくらい大切なのが生活習慣の改善です。
脳卒中を起こした背景には動脈硬化をはじめとする生活習慣の問題があることが多いため、再発を防ぐには退院前のリハビリ期間から食事や運動の習慣を見直す必要があります。
リハビリ中は専門職からアドバイスを受けたり、自分の健康状態と向き合ったりする絶好の機会ですので、このタイミングで少しずつ生活習慣を改善していくことが望ましいでしょう。
習慣を変えるのは簡単ではありませんが、リハビリを継続しながら徐々に生活を整えていくことで、退院後の健康維持と脳卒中の再発予防につながります。
実際に、リハビリの継続によって運動習慣の定着や食生活の改善が図られると、血管の健康を保ちながら脳梗塞の再発リスクを減らせることが分かっています 。
リハビリは身体機能の回復だけでなく、将来の脳卒中を防ぐための生活改善の場でもあると心得ておきましょう。
自費リハビリという選択肢
リハビリによる生活習慣改善を進める上で、「自費リハビリ」を利用するという選択肢もあります。
自費リハビリとは、公的な医療保険ではなく利用者が自費で受けるリハビリサービスのことです。
通常、保険診療のリハビリには期間や回数に制限がありますが、自費リハビリなら必要に応じてリハビリの頻度や時間を柔軟に増やすことができます。
経験豊富な理学療法士などのセラピストがマンツーマンで指導してくれるため、個々人の症状や目標に合わせたきめ細やかなアプローチが可能です。
例えば、歩行練習や筋力トレーニングをじっくり行ったり、家庭でできる運動や食事面のアドバイスをしてもらったりといったサポートが受けられます。
自費リハビリは保険適用ではない分費用負担はありますが、「もっとリハビリの時間を確保したい」「専門家に生活習慣の改善まで相談したい」という方にとって、有力な選択肢となるでしょう。
まとめ
脳卒中と動脈硬化の関係について、メカニズムから予防策までを解説しました。
動脈硬化そのものには自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行してしまうため、「サイレントキラー(静かな殺人者)」と呼ばれることもあります。
しかし日々の心がけ次第で、動脈硬化の進行を食い止め、脳卒中の発症や再発を防ぐことができます。
特に一度脳卒中を経験された方は、今回紹介したような食事・運動・禁煙といった生活習慣の改善策をぜひ実践してみてください。
リハビリ期間中から生活習慣の見直しを始め、退院後も無理のない範囲で継続することで、血管の健康を取り戻し再発の不安を減らすことができます。
分からないことや不安なことがあれば、遠慮せず主治医やリハビリスタッフに相談しながら進めると良いでしょう。
動脈硬化の予防は今日からでも始められます。
出来ることから少しずつ生活改善に取り組み、大切な脳と血管の健康を守っていきましょう。
<最後にお知らせです♪>
⭐️LINEアカウント「脳卒中リハビリナビ」始めました。いつでも、どこでも、「リハビリ」から「介護」までどんなお悩みもLINEで相談できます。
🎯 今ならお友達登録で「無料相談お試し1回サービス」がご利用できます。https://lin.ee/P7fkLGSC
✅ こんな方におすすめ!
・ 退院後のリハビリで悩んでいる方
・ 自宅でのリハビリ方法を知りたい方
・ ご家族のサポート方法に不安がある方
・ 病院のリハビリだけでなく、自分でできることを増やしたい方
📌 「LINEで理学療法士の二出川龍さんに直接相談できます!」
💬 リハビリの方法がわからない
💬 病院のリハビリ以外で何をすればいい?
💬 自宅でのリハビリの工夫を知りたい
🔹 月額3,300円(税込)で相談し放題!

📌「リハビリナビラジオ」
📌「脳卒中の歩き方」
📌「脳卒中リハビリブログ」
📌「自費リハビリのご紹介」
Comments